2009年8月13日木曜日

ガラパゴス in Santa Cruz

早朝6時のサンタクルス島行きの船に乗り込む。昨日ダイブショップ前で会った女性もたまたま同じ船に乗り込んできた。彼女の名前はイネア。ダイブマスターの資格を持っているので、かれこれ1ヶ月ほどガラパゴスのダイブショップを転々としているらしい。これから以前働いていたサンタクルスのダイブショップに戻るのでよかったらそこにおいでと紹介してくれた。それはさておき再び荒れ狂う荒波にもまれながらの約2時間が始まった。一番後部座席を確保し潮風でも当たれば少しは気分は晴れるだろうなんて思っていたのが大間違い。潮風と共に降り注ぐ大量の海水。そしてみんなの同情の眼差し。サンタクルスに到着するころには「海に飛び込んだのか?」と思われるほどの水浸し状態…

宿を5、6軒ほどまわり唯一10ドルにまけてくれた“Hotel Elizabeth”に宿泊。ここのオーナー息子フェリペは手伝いのためキトから働きにているらしく、大のバイク(女)好き。バイクで南米をまわっているという話をすると「俺もいつかはしたいんだ」とバイク話に花開き、自慢のバイク写真を見せてくれたり「もしまたキトに来ることがあれば俺の家に泊まれ」などと言ってくれ非常に親切にしてくれた。

宿も決まったところでイネアが紹介してくれたダイブショップ“albatros”へ。ちょうどイネアもいて、いろいろと話を聞いた上ここのショップに決定。ちなみに2日間潜るということで1日通常120ドルのところを110ドルにまけてもらった。ダイビングも決まったので昼からTortuga Bayでシュノーケリング。ここは内海になっていて少し沖合まで行けば亀など見れるらしいのだが、荷物等の問題がありとてもそこまで行く気になれず、早々と退散し次の日の準備を整える。

ダイビング初日、朝から小雨がぱらついている。目的地はサンタクルス島南にあるFloreana。少し距離があるためここでも約2時間半ほど荒波にもまれながらの船移動。約1時間たったころだろうか、前を向けばイギリス人男性2人、そして左を向けばイギリス人女性1人が海に向かって魚に餌を与え始めた。大英帝国撃沈。見るに堪えない無惨な姿。さて僕はと言えばとなりにいるイギリス人ピートと共にサッカー話。生粋のロンドンっ子ピートはとにかくマンUファン。今朝も目が覚めるなりなぜオーウェンがクリスティアーノ・ロナウドの後に背番号7番を引き継いだのかについて考えたという、完全なサッカー馬鹿憎。そんなこんなで無事目的地に到着。撃沈組は船の上でお休み。せっかくここまで来たというのに…そうそうこのダイブではたまたま日本人の浅賀夫妻とご同行。そして僕のバディはサッカー馬鹿憎ピート。彼は5年前にハワイでライセンスを取って以来のダイブということらしいが、果たして大丈夫なのだろうか…早速海に潜る。最初のポイントはPunta Cormorant。透明度はカリブ海に比べると非常に悪い。そして寒い。しかし見られる魚の数はハンパない!いきなり亀と遭遇するやいなやサメ、エイととにかく魚の種類が豊富。とにかくアドレナリンの出っぱなしで興奮状態。しかし僕のバディピートは早々とエア切れで浮上…2本目のポイントChampionはもっと魚の数、種類がすごかった。そして時折現れるシーライオンが戯れてくる。みんなが良いという明日のポイントGordon Rocksはどれだけすごいことやら。初日のダイブを無事終了し夕食をみんなで食べに行く。船の上でくたばっていたイギリス人ロブは聞くところによるとダイビングのライセンスを持っていないならしい。とはいえ結局潜ってないから関係なかったのだが…

ダイビング2日目。本日も朝から小雨がぱらついている。聞くところによるとガラパゴスは今の時期毎日こんな感じらしい。とはいえ今日は待ちに待ったGordon Rocks!ここはガラパゴスの中でもDarwinを抜かして最も人気のあるポイントらしい。が、潮流が非常に強いらしくベテランダイバーが好むポイントでもあるらしい。なるほど今日のメンバーは昨日の浅賀夫妻しかり、フランス人カップル、ダイブマスターの資格を持つのキャサリン、ペペと自分を抜かしてみんな自前のウェットスーツ。事前にイネアからポイントの説明を受け、とにかく潮の流れが強いので海に入ったら即沈水するとのこと。そして実際そのときがきた。みんな一斉にバックロールで海に飛び込み、OKサインを出し潜り込む。潜り込むなりイネアが指差す。その方向に見えたものはなんとハンマーヘッドシャーク!!いきなりの遭遇に昨日以上にアドレナリンが大放出。しばらく進むとサメの大群に遭遇し、緊張の中海底待機。一向に数が減らないのでルート変更。すると巨大なイーグルレイ(トビエイ)が潮流に逆らって優雅に泳いでいる。そして僕らは潮の流れに沿って進む。バラクーダの大群など昨日以上の魚に遭遇。しかし想像していた以上に潮の流れは強くそして興奮しすぎたのだろうか、気がつけばエア切れ。皆より少し早めに浮上。2本目のダイブではハンマーヘッドシャークは見れなかったがとにかく満足のいくダイブだった。昼の2時にはサンタクルスに戻ったのでダーウィン研究所にてゾウガメ見学。世界で唯一のピンだゾウガメ、ロンサムジョージには会えなかったが、とにかくゾウガメのでかさに圧巻。他にもガラパゴスリクイグアナもここで見ることができ、最近ではこのリクイグアナとウミイグアナの共存関係が崩れ出しこの二種の交配によって生まれたハイブリットイグアナという新種のイグアナが見られるようになったらしい。ゾウガメ見学を終え、明日以降の予定を考える。サンクリストバル島に行こうと思っているのだが行ってしまうとまたここサンタクルス島にフライトのために戻ってこなければならない。となるとサンクリストバル島でのんびりする時間はあまりない。浅賀夫妻は明日もNorth Seymourへダイビングに行くという。うーん、非常に悩む。とりあえずイネアが夜の8時まで決断を待ってくれるというので、浅賀夫妻と食事に行く。そして食事をしている間に気がつけば8時をまわっていた…ということで開き直って昨日のメンバーと飲みに行くことに。するとそこに現れたイネアがもし今からでも行く気があるのなら用意しとくと言うではないか。これも何かの縁。ということでもう一日ダイビングすることに決定。

ダイビング3日目。またしても小雨。目指すはNorth Seymour。ここでのポイントMosqueraとSeymourではマンタと遭遇。昨日ほどの魚の数は見られなかったが、ここガラパゴスでしかできない貴重なダイビングができたことに大満足。そして夜はお決まりの飲み会。イネア、キャプテン・ホルヘ、そしてその友達の現地民たちとバーをはしごし最後は観光ポイントでもあるLagunas Las Ninfasにて朝まで飲み明かす。案の定、後日は二日酔い。

目的のダイビングも果たし、ハンマーヘッドシャークも見れ、なにはともあれ大満足でガラパゴスを後にしたのであった。

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